山平|三州瓦の基礎知識



大切な家を守る!瓦が持つ9つの性能

耐水性

日本の平均的な年間降水量は1,500mm~2,000mmで多雨地域では4,500mm以上にも達します。
ですから「耐水性」は屋根材の必須条件。瓦は茶碗や皿と同様、陶器質でほとんど吸水しません。
しかも陶器質特有の滑らかさで瓦表面の雨走りが良く、形状も雨を素早く流し落とすようにデザインされています。
もちろん、屋根下地を含めて屋根全体としての耐水設計・耐水工法も確立されています。

耐火性

火事の飛び火による類焼を防ぐには、屋根材の耐火性能が重要ポイントです。
草葺き・板葺きの屋根が、瓦屋根へと移行してきた理由の一つがこの耐火性です。
1,100℃以上の高温で焼成される瓦は建築基準法指定の安全な"不燃材"です。火事による屋根からの類焼を防ぎます。
※建築基準法(昭和25年法律第201号)第2条第九号 (平成12年5月30日建設省告示第1400号
最終改正:平成16年9月29日国土交通省告示第1178号)

断熱性

真夏の高温、真冬の寒気にさらされる屋根材には、屋内と屋外の温度をさえぎる遮断性能が必要です。
熱容量の大きい瓦屋根は、居住空間の快適性を確保する優れた遮断性能をもっています。
また、瓦屋根は瓦どうしの葺き合わせ部分に自然な通気性があり屋根裏の適度な換気を促します。
屋根下地の断熱材施工は、室内の熱損失を低減し四季を通じて快適な住まいの環境を守ります。

耐震性

耐震対策は、①屋根材と建物との強固な結合 ②建物の耐震性が重要なテーマとなります。
現在、瓦はほとんどが引掛桟瓦葺工法です。
瓦自体の軽量化・総重量の軽減を図るとともに緊結材で桟木に固定されるため、
地震による落下被害が大きく低減します。

耐寒性

屋根が氷点下の外気にさらされる地方が多い日本では、水分の凍結による屋根材の損壊
それが原因となる雨漏り対策が設計上の重要ポイントです。
耐寒対策は、凍結に強い屋根材選択、小屋裏換気システムの導入などがあります。
瓦屋根は耐寒性でも優れた品質を確保し寒冷地でも広く採用されています。

耐久性

屋根は一年中、風雨や寒暖の差にさらされるなど、過酷な条件にあります。
住まいの耐久性を考える場合、建物自体の構造強度と屋根材の耐久性は慎重に検討すべき課題です。
高温焼成される硬い陶器質の瓦は耐久性においても万全の信頼性能でお応えします。

景観性

建物は個性の主張と周辺の街並みと調和する美観性の両立が求められます。
街並みの風景で視覚的なポイントとなる屋根の美観性は大切です。
昔から瓦屋根が愛されてきたのは、屋根材としての優れた総合性能に加え、
陰影に富んだ葺きあがりの美しさにも選ばれるべき理由がありました。

経済性

屋根材のコストは、①新築時における建物と屋根材のコストバランス ②竣工後のメンテナンス性の良し悪し
主にこの2点から検討されます。新築時に屋根材のコストが安くても、
完成後に屋根材の傷みや退色が激しければ大きなメンテナンス費が掛かります。

施工性

最後にとりあげるのは屋根材の施工性です。 熟練工と呼ばれる職人が少なくなった現代の建築事情では、
施工性に優れた屋根材が選ばれています。
瓦屋根工法は、屋根下地から屋根寸法の割り出し・瓦葺きまで瓦屋根標準設計・施工ガイドラインに基づき
全国どの土地でも均質な仕上がりが可能な屋根材として選ばれています。


粘土瓦の特性について

瓦は天然素材である自然の粘土を原料とした大型厚物焼成品です。 粘土は採取場所により、その成分・性質は微妙に異なり、また同一場所の採取でも全く均一ではありません。 このため瓦には、自然素材特有の現象が見られることがありますが、 瓦本来の品質、性能に何ら問題はありませんので、安心してご利用いただけるようお願い致します。

色むら

色むら

粘土成分の違いや、気圧・気象条件による焼成窯内雰囲気の変化により、微妙な色ムラが発生している場合があります。

ネジレ・寸法

ネジレ・寸法

焼き物特有の若干のネジレや寸法のバラツキがある場合があります。また瓦は重ね合わせて施工していきますので、葺き上げ後に瓦と瓦の間に隙間が発生することがあります。

貫入

貫入

陶器瓦(釉薬瓦)は貫入と呼ばれる表面亀裂が発生する場合があります。これは陶器製品特有の現象で生地を焼いて焼結させる場合、粘土と釉薬の収縮率の違いにより釉薬表面に細かい亀裂が発生します。但しこれは製品生地までの亀裂ではなく製品の品質(漏水、強度など)には問題ありません。

ピンホール

ピンホール

陶器瓦(釉薬瓦)には釉薬面にピンホールと呼ばれる小さいへこみや粘土素地の露出が発生している場合があります。釉薬の気泡や粘土に含まれる有機物(イワ木・小石等)などが燃焼して発生するものですが、品質(漏水・強度など)には問題ありません。

黒ずみ

いぶし瓦は経年変化による黒ずみなどの色変化が発生する場合がありますが、これは自然素材であるいぶし瓦特有の現象であり、品質の劣化を伴うものではありません。

赤錆

いぶし瓦は粘土に含まれる鉄分が瓦表面にある場合、雨水により点状の赤錆が発生する場合があります。これは品質的な劣化ではなく、表面層での一時的な現象であり、拡大したり、内部に進行するものではありません。

表面の汚れ

施工後、日焼けによる色あせやホコリの付着などによる色合いの変化が発生する場合があります。また、住宅の立地条件により瓦表面に緑藻類などの汚れが付着することがありますが、屋根材としての品質・性能及び耐久性を損なうものではありません。